木々の芽も膨らみ、早春の花木も開花始めました。
長い冬もそろそろ終わり、木々の枝にパステルカラーの花が彩りを添えてくれるのを眺めていると、衝動的にスキップしたくなるような気分になります。
春の息吹を感じる麗らかな風と共にやってくるのが・・・
「花粉」
目からは涙、鼻はくしゃみ・鼻水、のどもイガイガし、頭もぼんやり。
思考能力も無くなってきます。
そんな花粉症対策としては外に出ないというのが一番効果的なのかもしれませんが、通常の生活においては不可能な事です。
冬の間、花屋さんやガーデンセンターなどの店先に並ぶ可愛らしい花達を横目に見ていたガーデニング愛好家さん達は、やっと暖かくなって庭いじりができるのに「花粉症」のおかげで、外に出ることができないのは耐え難いことです。
ですので、今回はそんな花粉対策に効果的な方法をお伝えします。
その前にそもそも「花粉」って何?
雌雄同体と呼ばれる植物のひとつの花の中には、雄しべと雌しべがあります。
雄しべは花粉の入っている葯とこれを支える柄の花糸(かし)とからできています。
花糸は、桜のように1本ずつ離れているものが普通ですが、椿やムクゲなどは花糸のもとが全部一緒になっています。
一方雌しべは受粉後、将来結実(種を作る)するための部分で、花の中心にあり雄しべより少し大きいものが一般的です。雄しべはこの雌しべを取り囲む様に
位置しています。
受粉後、雄しべは花糸や花びらなどと一緒に落ちてしまいます。花粉の表面には突起があり、ザラザラしていて雌しべにつきやすいようになっています。
ツツジなどでは、花粉に細い糸が付いていて、雌しべに粘りつきます。雄しべのやくで作られた花粉は、自然に雌しべに付くか、昆虫などが媒介したり風によって雌しべに受粉し、種ができ新しい命へと繋がっていきます。
花粉は植物の子孫繁栄のためにはなくてはならないものなのです。
雌雄異体(ホウレンソウやベゴニアなど)と呼ばれる植物は、雄しべと雌しべが別の花にあります。
ですから、ひとつの花の中では受粉ができないので他の力を(媒介者や風など)
借りなければなりません。
花粉は何からできているの?
・糖質(炭水化物)
・たんぱく質
・脂肪
・各種ビタミン ビタミン1,2,12、ビタミンCなど
・各種ミネラル 花粉には活性を持ったミネラル(カリウム、マグネシウム、カルシウム、銅、鉄、ケイ素、リン、硫黄、塩素)等
・酵素 カタラーゼ、アミラーゼ、サッカラーゼなど8種類
ミツバチは、これらの花粉を集めて栄養たっぷりの蜂蜜作ってくれるのです。
多くの植物が花を咲かせる目的は子孫繁栄・種の存続の為であり、美しい花の色や形、甘い蜜で昆虫や鳥を誘い花粉を運んでもらって受粉するわけなのですが、近年の花粉症の原因となっているスギやヒノキなどの派手ではない花をつける樹木はどのように受粉するのでしょうか?
スギやマツなどの樹木は花粉を風で大量に飛ばしているのです。その為、通常の花より花粉が軽くさらさらしています。その花粉を一斉に風で飛ばし、他の木に受粉させるのです。
当然のことながら同じ種の木に受粉させないといけないので、広大な森の中に分布している樹木はたくさんの花粉を飛ばさなければならないのです。一般にスギ花粉は数kmまで花粉を飛ばすと言われています。
想像するだけで、くしゃみが出てきそうですね。
この記事を書いている私も、もう30年近く花粉症です。
それでも、植物好きでこの仕事を続けております。
私が行っている花粉対策としては、マスクは必須です。
そのマスクの裏側にミント液のスプレーをします。
市販されているハッカ油を水で薄めたり、ミントを育てていらっしゃる方は
煮だして手作りされてもよいです。
鼻のムズムズやくしゃみを抑えてくれたり、のどのイガイガも軽減されます。
花粉症のみではなく、風邪引きの時にもおすすめです。
また、気分転換をしたいときにもミントの爽快感ですっきりしますよ。
ぜひ、お試ししてみてください。