初心者さんのガーデニングでお悩みが多いのが肥料についてです。
肥料の与え方を調べていると、「元肥」や「追肥」など普段は聞き慣れない言葉をたくさん聞きますよね。漢字のイメージから、なんとなくそれぞれの意味合いは想像できますが、中身をきちんと知っておくと、植物を育てるのがもっと楽しくなりますよ。
今回は元肥や追肥など、それぞれの肥料の意味や施す時期と方法などについてご紹介します。
<元肥とは?>
元肥とは、植物の苗や苗木を植え付け・植え替えをする1週間~10日程前に土へ施しておく肥料のことです。
有機質肥料や緩効性化成肥料、遅効性肥料がよく利用されます。植物を植え付けたときに肥効があらわれる量が最適です。
多ければよいということではなく過剰に施してしまうと、植物の根を傷めて枯れさせてしまう可能性があるので、適量与えることが大切です。
油かす、米ぬか、草木灰、腐葉土、魚粉、骨粉、堆肥などの有機質肥料が多いです。
元肥に使用する有機質肥料は、単体で使うほかに、育てる植物にあった栄養素をバランスよく混ぜて与えることで、より効果的に使えます。
<追肥とは?>
追肥とは、植物の生育の過程に合わせ、必要な栄養を補うために追加で施す肥料のことです。すぐに効果が現れる化成肥料や速効性の液体肥料を一般的に利用します。
花木や灌木などの長期間に渡って生育するものについては、遅効性の有機質肥料で長期間効果が続く肥料がよいとされています。
季節や環境、目的に応じて速効性肥料や緩効性肥料を使い、組み合わせて与えると効果が出ます。
追肥に使う化成肥料も、葉を茂らせたい場合は「葉肥」のチッ素(N)、花や実を付けたい場合は「実肥」のリン酸(P)、植物の根の生長を促進したい場合は「根肥」のカリウム(K)を必要に応じて使い分けましょう。その時の生育ステージに合わせて使い分けてみてください。
ただ、いずれも与えすぎは植物が弱ってしまうのでご注意してください。
<寒肥とは?>
寒肥とは、12月中旬~翌2月上旬の寒い時期に、落葉樹や薔薇など休眠期に入っている植物に施す肥料のことを指します。ただし、この時期の植物は目に見える生長はないので、すぐに吸収するわけではありません。冬の温度の低い土の中では、肥料も溶けにくく微生物の活動が鈍り、成分の分解が遅くなります。そのため、時間をかけてゆっくり吸収されやすい形に栄養を変換し、植物が活動しはじめる春頃に吸収されていくようにしているのです。
寒肥は、植物の生長を止めないようにするという目的があります。
元肥の一種と考えることもできます。寒肥を施すことで、植物の春以降の生長に大きく差がでるので、忘れがちですがとても重要な役割を果たしてくれます。
<お礼肥えとは?>
お礼肥とは、開花期の終わりや果実の収穫後、消耗して弱った植物に栄養補給を与えて、回復するために与える肥料のことです。見事な花や果実を与えてくれた感謝(お礼)の意味を込めて付けられた名前です。
株を早く充実させるために、即効性の化成肥料が使われることが多いです。